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2013年広島東洋カープドラフトを振り返る

今日は一部の熱狂的な野球ファンが待ち望んだ、1年に1度の御祭りであるドラフト会議でした。私が愛する広島もその会議に参加し、5名の選手を新たなチームメイトとして指名致しました。今日はその指名選手を振り返って、来期の広島カープの姿をほわほわと妄想したいと思います。


1位 大瀬良大地 九州共立大 投手
2位 九里亜蓮  亜細亜大  投手
3位 田中広輔  JR東日本  遊撃手
4位 西原圭太  ニチダイ  投手
5位 中村祐太  関東一高  投手


◆まずは指名選手の所感から
といっても、テレビとかYoutubeとかで見てた感想ベースですけど。
1位の大瀬良君は文句無しの今年ナンバー1右腕でしょう。Max153km右腕と評判ですけど、145km前後のストレートをビシバシ外角低めに集められるので、まずは安定した成績を残せそう。少しスケールダウンした菅野みたいな感じ。
2位の九里君スラっとした体系から投げ下ろして行くタイプで、ストレートとスライダーのコンビネーションで攻めて行く感じなのかな。これまた外角にしっかり決められるので良さげ。亜細亜大の1つ上で東浜(現SB)がいたのでそんなに投げてない(使い減りしてない)のがポイントだけど、若干球威が足りないので、そのへんがどう出るか。
3位の田中は、左打ちである点以外は、走攻守3拍子揃っているところといい、体格といい、たまに出るパンチ力といい、大学社会人経由と良い、梵を非常に彷彿とさせる選手
4位の西原は、嫌らしいところに投げる中継ぎ向きのピッチャーかな。
5位の中村君は、甲子園のスターだよね。あのときは素晴らしいボールを内外にビシビシ決めていたんだけど、怪我を乗り越えて成長出来るかどうか。

というわけで、投手4名と野手1名。
投手は、全般的に内外の出し入れが上手そうな選手、コントロール重視で選んだのかな、という感じがしますね。


◆チーム編成から見た評価(投手編)
さて、ご存知の通り、広島カープは今季3位となりました。3位の原動力としては「ドラ1カルテットの安定した先発投手陣」と「キラ加入で厚みが出た打線」の2つがあげられておりますね。
というわけでその先発投手陣を見てみましょう。

前田健太  15勝7敗
バリントン 11勝9敗
大竹寛   10勝10敗
野村祐輔  12勝6敗

と、この四人で貯金を16個作っているんですね。中々どうしてこれだけの安定した投手陣が揃うチームも無い訳です。
しかしながら、チームとしては69勝72敗と、借金3となりました。この要因も判りやすいですね。その次にくる先発投手の5枚目がいなかったのです。

中崎が2勝7敗、中村恭が1勝5敗と惨憺たる状況。今井や久本あたりを動員してやっと、という状態。

そんなわけで、広島が次のステージである優勝に向けて本気を出すなら、それなりにやってくれる先発5枚目というのは必須だったわけです。
その欠けたピースにぴったりハマる投手として、大瀬良君を指名した訳です。これは非常に編成的に素晴らしいものだと思っています。


もう1つあります。今年の牽引力となったドラ1カルテットには、リスクがあります。それはチームを去ってしまうというリスクです。
マエケンは言わずと知れたメジャー指向、バリントンもあくまで助っ人なので、いつまでいるかわかりません。大竹は今期FA権を取得し、チームを離れる可能性もある。
となると、極端な話3年後このドラ1カルテットは

野村祐輔

1人になってしまう可能性が結構現実的なわけです。

では、その時にノムスケ君がエースになっているか、というとその辺を僕は疑問に思っています。どうしても球威に欠ける所を針の穴を通すコントロールでカバーする投球スタイル、投手のキャパシティをフルに使っている投げっぷりだと、中々ブレークスルーは起きなさそうだと思っています。今後も10勝7敗と、7勝10敗を行ったり来たりするような、なんというか、安定して先発の3枚目ぐらいに置いておきたいタイプというような。

一方今回指名した大瀬良君は身体も大きく、内外に出し入れが出来て、球威のキャパシティもまだまだ伸びしろがありそうにみえる。スケールが1段階上がって行った3年後に15勝とかバシバシ出せるピッチャーになりうる、次のエース候補としても、非常にきたいがかかります。


3年後、4枚中3枚が欠けてしまった時、ポストマエケン、ポスト大竹をどうするかと言った問題で、まずやるべきなのは今村の先発転向でしょう。今シーズンこそ、WBCからの疲労蓄積もありいまいち活躍出来なかったですが、投げているボールは抜群なので、先発に向けて調整して、変化球をもう1つつければ、十分先発の柱になれると思います。

あとは、先ほどの今井中崎中村恭平戸田あたりの覚醒に期待して行く動き。今回ドラフト2位の九里君は、まずこのあたりと比較をされて、出番を模索して行く形になるんだと思います。


さてさて、そんなところで今村を先発に回すと、中継ぎが足りなくなります。今回のCSでも、横山永川ミコライオの3人がほぼ回している状態。横山はもう年です。勝てるパターンの中継ぎが必要になる。その枠の候補として、西原が指名されたんだと思います。
欲を言えば、この枠が1枚でいいとは思わないので、もう1人ぐらい社会人投手を取っても良かったのかもしれません。この辺りは他球団の戦力外を拾ったりするかもしれませんね。

5位の中村君はまず怪我を治す事でしょう。幸か不幸か、カープの2軍には、若くて育成ルートに乗っている投手がそんなに多くありません。怪我を治して良いボールを投げられるようになれば、2軍のローテーション維持→1軍へ、というマエケンのたどった道を1年遅れで実現する事は十分出来ると思っています。今シーズンもう少し野手が豊作だったら2位で鈴木翔太君が取れたかもな、と思っていたのですが、思わぬ形で「未来のマエケン候補」を獲得出来たな、と思っています。




◆チーム編成から見た評価(野手編)
バリバリの即戦力遊撃手である田中を取りました。これのメッセージは明快でしょう。


遊撃手の世代交代


これです。


広島のショートは、梵というほぼ不動のレギュラーがいるのですが、膝に爆弾を抱えており、休み休み出場させたりと、慎重な起用が必要です。またそれがいつ爆発し、戦線離脱してしまうか判らない状況。
守備への負担を考えて、サードへのコンバート案は毎度出てくるのですが、梵自身がショートへのこだわりを持っており、中々その案を飲んでくれません。

その背景としては、梵を追い出すようなショートが出て来ない、というのも大きいように思います。結構積極的にショートの補強をしてるんですけどね、
2007年の高校生で取った安部は守備の安定感がたりない
トレードで獲得した木村はスーパーサブで置いておきたい
2011年に取った菊池は丁度セカンド(東出)の戦線離脱ですっぽりハマりセカンドのレギュラーに
2012年には上本を取るも守備の人で打撃は遠く及ばず、鈴木誠也も投手コンバートの高校生で先は長い
とまぁ、中々ショートを脅かす存在が現れない訳です。一番は菊池だったんだけど、見事にセカンドになっちゃいましたからね。


そんな中で今回指名した田中の役割は、単純明快ですね。「梵からショートのレギュラーを奪う」です。これによって梵自身の中で「サードでやっていくか」と決意させる事ですね。


田中がショート、梵がサードになると2つ良い事があります。

1つは、梵が堂林にとっての壁役になるということです。堂林はスター候補として見いだされて試合にずっと出されていたのですが、イマイチ壁を破れず、今期は怪我したあと、1軍に上がってくる事はありませんでした。これは事実上のレギュラー剥奪で、改めて這い上がってこいというメッセージに取れます。
そもそも、堂林が出て来たのも、「堂林を出さざるを得ない」チーム事情にあった側面もあるので、梵がサードに移れば、その必要はなくなります。つまり、堂林は自分の力でもう一度結果を出して行かなきゃならない、という立場になるわけですね。


もう1つは、高卒2年目の鈴木誠也をショートで育てる必要がなくなる、ということですね。
どうも二松学舎時代のプレーとか、今期の1軍のプレーを見てると、誠也はアスリートタイプで、難しい事をいろいろ考えながらプレーするタイプではなく、のびのび思いっきり打って走って!という方向の選手のようにみえます。そうなると適職は遊撃手というよりも、外野手、強肩を活かした右翼手あたりになるのでしょう。まずは来期、誠也高橋で競争して、迎が君臨している右の代打(外野手)枠を取って行くんだと思います。

2軍で育成する若いショートがいなくなる点では、来年以降で大型の高卒とかを毎年指名するとかそんな感じになるんだと思います。



あとはスラッガーですよね。井上を指名予定だったようですが、取られちゃったので仕方ないですね。
個人的にはキラとエルドレッドは、どっちも打率が低くて力のあるタイプなので、もうすこし率を取れる中〜長距離の強打者がいたら理想的かなって思います。その辺りを井上が担ったら面白いなと思っていたのですが、これも巡り合わせですからね。
キラは考えるタイプなので、来期適応して打率が上がる可能性はあるかなとは思ってます(エルドレットはないでしょう)



捕手の指名があるんじゃないか、って話もありました。
個人的には緒方君とか取ってほしかったですが、最終的に捕手の指名はありませんでした。
これは磯村、中村あたりの成長を見たんですかね。来期は磯村が倉のポジションを奪ったりすると楽しみですよね。


というわけで、今年は田中1人の指名でしたが、田中が今のチームに入ってくると、
・梵のサードコンバート
・堂林の危機感醸成
・誠也の外野コンバートと右の代打枠の競争

あたりが想定されるので、チームの層も厚くなるし、レギュラー奪取に向けた緊張感・競争意識も高まってくるので、最も適切なところにくさびを打ち込んだな、という印象です。



◆まとめ
投手は、補強ポイントであった先発5枚目とその候補、中継ぎ候補、将来のマエケン候補を取れたので非常にピンポイントな指名
野手は、一見??にみえるが、層の厚みにつながり、チームがいろいろ動いて行く起点となりそうな指名


であったと振り返る事が出来ます。強いて言えば、もう1枚の中継ぎ候補と、スラッガー候補が取れたら完璧でした、というところでしょうか。



いずれにせよ、今回指名された5名の選手を、1ファンとして歓迎し、全力で応援して行きたいと思っております。ようこそ広島カープへ!!