副業始めるヒマがあるならその分本業に注力したほうがいいですよ

何故なら副業をやるよりも本業をさらにやったほうが稼げる可能性が高いからです。
以下書いてある事まとめ
・会社員の給与は、思っているほどスタティックなものではなく、結構変動するものである
・ゼロから副業やるより、今の仕事で上積みを狙い給与取りに行った方がきっとお得
・とはいえ人の考えはいろいろなので各自のやり方で頑張れ!(投げやり)



収入は変わる世の中

ある経営者の方が、こんな事を言っていました。いくつかの会社を渡り歩き、いわゆる経営の専門職という奴ですね。
「あのね、企業ごとの平均年収というものがあるじゃん。あれはね、何の意味もない数字なんだよ。平均年収に沿って個々の従業員の給与設計がなされているわけじゃない。どうしてもいて欲しい社員にたくさん給与を払い、そうでない人にはそれなりの給与を払う。その積み重ねた結果が平均収入って形に表れているだけ。経営者から見えるのは、どうしてもいて欲しい社員と、そうでない社員がいるだけなんだ」


例えばこんな話。
正社員の平均年収442万円 「40~50代の年収減少」さらに顕著に
https://news.careerconnection.jp/?p=4872
トータルでも数字が落ちていて、世代別にみると40-50が顕著とはいえ20、30代も下がっているわけで、まぁその人口オーナス説やら、国際競争力の低下とかいろいろ要因はあったりするんでしょうが、こればっかりは個々人のレベルではどうにもポイントは以下のこの部分じゃないかと。

また、40~50代の年収が下がる一方で、年齢に関係なく経験やスキルに応じた給与で募集を行う「実力主義」の求人が増えているという。


今まで、年功序列でどんな人でも給与をガンガン上げていたのが、その制度がある意味”崩壊”をしたことで、年がいっていても優遇はされず下がり、代わりに会社にとって必要な人に年齢関係なく給与を払うようになった、と。一部の必要な人に優遇が絞られ、そうでない人が増えて全体の平均は下がる、そんな構図。
これを「格差の広がりだ!」と思うのか「頑張った人に相応の報いが得られる」と思うのかは各自の判断で、ってことで。



突然ですがここで図表です。

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これはトップはてなーの画像です。
すごいですね、自分がはてなーとして凡庸な位置にいる事をアッピールしたいわけではなくてですね。
何が言いたいかと言うと、このはてなー達の分布図のばらつきそのものが、職業人としての"必要性"のばらつきのメタファーになるのでは、ってことです。


つまり、こう
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ある職業があったとして、その職業で仕事をしても「食えない」人が大半。例えば私がピアニストだったり石油プラントエンジニアだったりしたって食えない。それはほとんどの人がそう、って話。その中で一定以上の職業人として「必要とされてる」人が食える、さらに、そっから先にはその職ですごい人ってのがいる、みたいな構図。


大体職業人ってのは多少の差こそあれ、こういう風な分布をするものと理解しています。
この図の方向性でいうなら、頑張って「右上に」シフトすると目立ってくる、というわけです。



どこから出発するか

というわけなんですが、ここで記事タイトルの「副業してる暇があったら本業をなんとかしろ」に戻ります。なんでこんなことがいえるかというと。。


本業ってのがすでに食えている仕事である一方、副業ってのは、基本的に本業でない仕事なので、ゼロからのスタートになります。さっきの図にあてはめて考えると、こういうことになります。
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副業と本業、追加で同じだけ頑張った時に、副業では依然として「食えない人」のままである一方、本業だと「稼げる人」目前みたいなポジションにいったりできる、ということになります。だからさ、副業にリソースを割くよりもさ、本業に割いたほうがおトクなんですよ、という事を今日の主張にしたいと思います。
多少の図の線の長さがちがうとか汚いとかそういうのは気にしないでください絵心が無いんです。



低空飛行してる人がおおいこんな世の中じゃ

以下おまけ、
Q:とは言っても本業でさらに右上に行くの難しいじゃねえかできねえよ殺す
A:大丈夫大丈夫、意外となんとかなるって。
・・・というと気休めみたいに聞こえるので1つ。社畜10年以上やってていろんな職業人の人を見てきましたが、大半の人がやってなくて、ごく一部の人がやってる事があるんですね、それは「練習」です。体育会系でも文化系でもなんでも、部活で成果を出すためには練習するんですよね、それで見違えるほどよくなる。Twitterに毎日絵を描いてる人が最初下手くそだったのにみるみる上達していくのを見ると、感動すら覚えます。ドキュメンタリーか何かで、寿司職人の見習いが業務終了後に、一人前になりたい!と寿司を握り続ける姿を見てウルウル来たりする人も少なくないでしょう。


的な”練習”にあたる事を、日本のホワイトカラーの人って何故か全然しないんですよね。この手の人の仕事って、段取りを考えて、資料を作って、会議で気の利いたことを言って、説得して、現物を作って…ってのの繰り返しで大体まわっていくんですが、そこでのそれぞれの練習。そういうのに時間を割くと大分変わるんじゃないかなぁ…って勝手に思っていますよ。




Q:なんだお前、これに反対する立場なのか
 部下が土日に「イラストレーターの副業」をしていた! どうやったら止めさせられるか
 http://blogos.com/outline/104422/
A:いやぁ~副業なんて禁止するものじゃないですよね。自由にしたらいいんじゃないですか。
・・・なんてことを言ってると矛盾みたいに聞こえますが、論点が全然違う所にあるので。どういう風に各自リソースを割いて働くかなんて、それこそ勝手にするようにしたらいい、って思うんです。自営業の人なんか2日、2日、1日みたいに3つ仕事をやってる人とかゴロゴロいますもんね、何故会社員だけそれをやっちゃいけないのかはよくわかりません。
それで、その立ち位置に立った上で、一般的なホワイトカラー会社員にとっては、「稼ぐなら本業がんばった方が分散させるよりもおとくなんじゃないの」って言ってるだけです。


それこそ、「お得かどうか」って話しかしてないので、「お得じゃないけど俺は絵を描くのが楽しいから絵を描くんだ」とかって判断を自由にすればいいわけです。ぶっちゃけ私もそんなに働きたくありません。


Q:そんな事して本業一本やりにして会社がつぶれたりしたらどうすんだ
A:なんとかなるって
…というとアレですけど、そんな風に「いろいろ変化が激しい世の中」ですので、どこにいっても「求められる人」っているんですよね。5,6回転職してる人とか。
こう都合よくいくかどうかわかりませんけど、こんな感じでいかがでしょう
・本業を頑張ってすごい給料が上がる→つぶれる→「ほほう、こんな実績がある人ならぜひ欲しい!」と引っ張りだこでどこでもいける
・本業そこそこ+副業→つぶれる→「そこそこのひとならいらないなぁ」→副業だけが残る→苦しい!


みたいな。
まぁ、副業で濡れ手で粟みたいなのがあるかもしれないし、好きでやってるんだからいいじゃん、とかウチは本業でも全然あがらねえんだよクソが!(それが思い込みなのか事実なのかは別として)ってのもあるかもしれないのでそんな個別事情までは面倒みれませんし、それこそ勝手にやればいいんだと思います。
ただ、可能性の話だけするのに「本業をもっとやる」って選択肢の方が割がいいのにないがしろにされてる感が高いような気がしたので、ためしに書いてみました。


まとめ(再掲)

・会社員の給与は、思っているほどスタティックなものではなく、結構変動するものである
・ゼロから副業やるより、今の仕事で上積みを狙い給与取りに行った方がきっとお得
・とはいえ人の考えはいろいろなので各自のやり方で頑張れ!(投げやり)