最近読んだ本 恩田 陸「夜のピクニック」




今日から読んだ本に星をつける事にしました。
星:★★★★★
いきなり星5つかよ!!!と言われそうですが、いろいろ小説読んでるんですけど、これはヤバイ!。読んだのは最近というわけでもなくて3-4ヶ月ぐらい前でしょうか。それでも紹介せずにはいられないので書きます。


舞台は地方のある高校。西脇融と甲田貴子はクラスメイトなんだけど、いままで会話を交わした事は一度も無い。実はそこには大きな秘密があって・・・。その学校には、伝統行事として、年に1回朝から夜中まで24時間歩き回る夜間歩行があって、皆思い思いの友達と、いろんな話をしながら長い道のりを歩くのだ。その夜間歩行の日の朝、甲田貴子は、自分の内心である「賭け」を胸に潜ませ、学校に向かうのだったが・・・


というお話。

いやね、これこそ青春小説ですよ。女子高生が出てくる物語ならなんでも良いのか!?と言われるかもしれませんがそれはYesですよいやそんなことはありませんよ。友達同士のちょっとした気持ちの共有、すれ違い、淡い恋心、将来の不安、家族を思う気持ち、、、なんというかこう青春に必要なものはここに全てそろってる!!!!と言えましょう。


ホント超能力者も出てこないし、宇宙人も出てこなければ武器もってサバイバルするわけでもない。なんてことない学校行事のワンシーンですよ。それだけなのに、なんてドラマティックなんだろう。なんて美しい景色なんだろう。なんでこんなに心が揺さぶられるんだろう。
もうなんというか、こんな文章を生み出してくれた作者に感謝!ですよ。人生感謝ですね。


この文章を書く為に、印象的なシーンの描写とかを書き写そうとか思ったんですけどね、手に取ると読んじゃってね、また心が震えてそのまま街中を「うおおおおおおーーー!!!」って叫びながら走り回りたくなってしまうので読みません。


良い青春を過ごせた人、良い青春を過ごせなかった人、これから青春を迎える人、皆さん読んだら良いと思うよ

 

 

夜のピクニック (新潮文庫)

夜のピクニック (新潮文庫)